" ガイアは興味がないとばかりに生徒たちの声を無視し、質測定機に触れる。 「! ……A」 更にあがる生徒たちの声。これには流石のイヴも驚いた様子である。 日本地產 「聞いてはいたが驚いた……。凄いな、ガイア」 「いえ」 何事もなかったかのようはな踵を返した彼のその表情はいつも通りの無表情である。 「次、サキカ」 サキカが席を立つと、冷ややかなこちらを見下す視線が向けられて、無意識のうちに顔から表情が消え去った。自分が招いた事態とはいえ、嫌なものは嫌である。 「精々頑張り給え、フォーラス君」 アンドリューの席の横を通ると、アンドリューがニヤニヤしながらクラス中に聞こえるような声で言った。笑いの渦が起こる。 だが、それは突然止んだ。サキカとすれ違う数歩手前で足を止めたガイアが、また殺気を放っているのだ。 「ガイア」 サキカは短く彼の名を呼んだ。直ぐに殺気が消え、クラスに沈黙がおりた。しかしそれはアンドリューの一言によって元の雰囲気に戻された。 「……流石落ちこぼれ君。他人に頼らないと何も出来ないなんてな」 再びクラスは笑いに包まれる。ガイアがきつく唇を噛み締めるのが見える。 ──ガイアには悪いことをしてしまった。サキカは一息吐くと、教卓に向かった。 魔力は一万五千ほどであると測定器に誤認させるとして、属性はどうしようかと迷う。サキカは全ての普通属性と派属性・進化属性を持っている。特別属性も持っているが、この魔力測定機は普通属性しか調べられないため今は関係ない。 数秒間考えた末に選んだのは、火属性と光属性。 ."